地球環境を考える~仙台市百万都市での緑の働き~
研究の背景
よく温暖化という言葉を耳にします。どのくらいの温度が上昇しているのでしょうか調べてみました。このグラフは過去1000年間の平均気温の変化のグラフです。このグラフを見ると1800年代以降温度上昇していることが分かります。また温室効果ガスが地球温暖化の原因と言われているので調べてみました。こちらの温室効果ガスも1800年代以降濃度が上昇していることが分かります。1880年代産業革命が始まりました。この温度上昇と、温室効果ガス濃度上昇の二つには強い相関があります。ここから人間の活動が環境を変えていることが推測されます。また温室効果ガスの三つの単位をそろえてみると二酸化炭素の量が他の温室効果ガスに比べ明らかに多いことが分かります。よって二酸化炭素に注目しました。
植物を植えれば二酸化炭素濃度は減り、伐採すれば二酸化炭素濃度が増えるということは感覚的には分かりますが、私たちの身の回りでは、具体的に何がどのように二酸化炭素量に影響しているのでしょうか?私たちの身の回りでは『人間活動』『緑の呼吸』『緑の光合成』が二酸化炭素濃度に影響しています。『人間活動』は車利用による化石燃料の燃焼、人の呼吸があります。化石燃料の燃焼は、炭素と酸素が化合し二酸化炭素が排出される。『人の呼吸』は、ブドウ糖と酸素が化合し二酸化炭素と水とエネルギーができる働きです。つまり、人間活動では二酸化炭素濃度はあがります。『緑の呼吸』は、ブドウ糖と酸素が化合し二酸化炭素と水とエネルギーができる働きです。これも二酸化炭素濃度は上がります。『緑の光合成』は植物が光を浴び、二酸化炭素と水が化合しブドウ糖と酸素が出来る働きです。つまり二酸化炭素濃度は下がります。この三つの働きが、二酸化炭素濃度に寄与します。
研究の目的
身近な二酸化炭素濃度を測定し、『人間活動』『緑の働き』『緑の働き』の、大気中の二酸化炭素濃度への寄与を調べます。
研究手法
朝の五時から、夕方の五時までの二酸化炭素濃度と温度を、台原森林公園の『森林』と『市街地』で調べました。
研究結果
これは6/13の二酸化炭素濃度のグラフです。縦軸が二酸化炭素濃度を示し、横軸が時間を示します。二本のグラフのうち左側が森林、右側市街地の二酸化炭素濃度を示しています。
このグラフは6/13の温度のグラフです。
備考:この日は一日通し晴れ、朝、昼の温度差が高く感じられました。7時台には、通勤ラッシュにより車通り人通りが多くなりました。23時の森林の二酸化炭素濃度も調べたところ450ppmとなりました。
これは6/27の二酸化炭素濃度を示すグラフです。
これは6/27の温度を示すグラフです。
備考:この日は風あまり感じられませんでした。一日通し晴れでしたが、1時30分~2時30分ざっと雨が降りました。
7/4の二酸化炭素濃度を示すグラフです。
7/4の温度を示すグラフです。
備考:天気は前日からの雨がふっていました。昼になると曇り、たまに晴れ間がありました。
研究の結果と考察
Ⅰより 二酸化炭素濃度が高いことが分かります。これは通勤時の人、車通りで二酸化炭素濃度が上昇したと考えます。このことから『人間活動』の寄与が読み取られます。
ⅡⅢより 温度がその日最大かつ二酸化炭素濃度低いことが読み取られます。植物は30℃前後で最も光合成が活発になることから(図1より)『緑の光合成』により濃度が上がったと考えます。 Ⅷより 晴れの日の朝方の二酸化炭素濃度が低い植物は二酸化炭素濃が高い時に光合成が活発になることから(図2)、夜は二酸化炭素濃度が高いので、日が昇り始めた朝方に光合成が活発になると考えます。 これらは『緑の光合成』が寄与していると考えます。
Ⅴより 結果1と比べ二酸化炭素濃度の差が大きいことが分かります。これは風が無かったために『森林』と『市街地』の二酸化炭素が混ざり合わなかったと考えます。 以上が三つのパラメーターの二酸化炭素濃度への寄与への結果と考察となります。