「やってみようさんの集中講座」 報告書
本講座は5月22日~6月15日に、FiveBridge(仙台市青葉区北目町4-7 HSGビル3F)において3講座開講しました。小学校低学年~高学年までの生徒が受講しました。
やってみようさんの集中講座とは
やってみようさんの集中講座とは、講座で扱う部品や法則などの要素を必要最小限に絞ることで、生徒が部品の役割を理解しながら作品を製作することを目的とした講座です。今回の講座では、LED、7セグメントLED、ライントレースを題材に3種類の講座を実施しました。また、作品を製作するだけで終わるのではなく、作品発表、回路設計や作品を用いた実験を行いうことで、生徒が講座を通して学びかんが得たことを表現したり、応用する機会を用意しました
LEDで絵や文字を作ってみよう!
本講座は5月22日~6月12日の毎週火曜日17時~19時に電子工作未経験の小学校低学年を対象に実施しました。
目的
本講座は、受講生がLEDを用いた作品を製作することを通して、電気回路の仕組みを理解するとともに、作品製作の中で考えたこと他人に伝えるという表現力を養うことを目的として実施しました。
作品の製作
本講座で製作する作品は、小さな基板にLEDを敷き詰め、刺繍を行うように配線する必要があるため、本講座では十分な配線練習と、練習の中で上手に配線するためのコツを残すことを重視しました。配線練習の後、LEDを1個の点灯回路の作り方について学びました。LED1個を点灯できるようなった上で、LEDの数を2個、3個と増やしながら、作品製作を進めていきました。
作品発表会(製作の中で考えたことを表現する)
本講座を受講した生徒による作品発表会の様子を紹介します。作品を作るだけでなく、製作の中で苦労したことや嬉しかったことを発表してもらいました。
7セグメントLEDで好きな数字を表示させよう!
本講座は5月23日~6月13日の毎週水曜日19時~21時に電子工作未経験の小学校高学年を対象に実施しました。
目的
本講座は、受講生が7セグメントLEDという電子部品を用いて好きな数字を表示させる回路を製作することを通して、回路図の理解を深めることを目的として実施しました。
作品の製作
7セグメントLEDで好きな数字を表示させるためには、7セグメントLEDの内部の回路について理解する必要があります。そこで、7セグメントLEDについている10本の足のうち、どの足がどのセグメントにつながっているのかを調べていきました。各セグメントと足の対応表を作成することで、いつでも好きな数字を点灯させるための回路を作れるようになります。W君は、この対応表を用いることで、3つのLEDを組み合わせて、誕生日を表示させる作品を製作しました。
回路設計(7セグメントLEDとスイッチで2種類の数字を表示させる)
問題:スイッチ2つと7セグメントLEDを用いて下記の機能を実現する回路を製作せよ。
解決までのプロセス:回路図を書き出し整理して考える
解答:Wくんの作った回路
ライントレースカーを作ってみよう!
本講座は5月25日~6月15日の毎週金曜日19時~21時に電子工作経験ありの小学校高学年・中学生を対象に実施しました。
目的
本講座は、黒い線に沿って走るロボットカーを製作し、センサの感度とモータの出力を調整することでラインの上を走らせる実験を行います。製作したロボットカーにライントレースを実現させる過程で、線に沿って走るというアルゴリズムを理解することを目的として実施しました。
作品の製作
ライントレースカーの製作は、線の白黒を判別しモータを制御するための電気回路製作、ロボットカーに基板やタイヤを取り付けるという機構の製作の2つを行う必要があります。電気回路は正常に動作すること、機構は左右のバランスが崩れないように組み立てることに注意しながら製作を行いました。
作品を用いた実験(タイムトライアルレースを通してアルゴリズムを理解する)
ライントレースのアルゴリズムを理解するために製作したロボットカーを用いて実験を行います。センサ感度とモータ出力を調整し、黒い線に沿ってコースを1周するまでにかかった時間を競い合いました。 ライントレースを実現するために必要なインプットは、左右それぞれのモータ出力とセンサ感度です。モータ出力を弱め、ロボットカーをゆっくり走らせればコースから外れるリスクは減りますが、コースを1周するのにかかる時間は長くなってしまいます。また、機構系のずれによる左右のモータの回転数の違いなど、センサ感度やモータ出力で補正する必要も出てきます。受講生のI君、T君はお互いに相談し合いながら、それぞれの戦略を練りながらタイムを競いました。