【学校出張授業】
2007年度理科支援員等配置事業「特別講師授業」(文部科学省)
理科教育充実のため、文部科学省が小学5・6年の理科授業を対象に2007年度から理科支援員等配置事業をスタートさせました。
本事業は、理科授業の補助者としての理科支援員を配置するだけでなく、
学校等の要請に応じて特別講師を学級に招聘することが主な内容となっています。
natural science では 林 叔克 が、今年度7回(うち5回は「理科実験プロジェクト」経由)「特別講師授業」の講師を務めました。
実施する教育プログラムの背景
NPO法人 natural scienceは、地域における科学と技術と教育の関係性の構築を目指しています。これまでの学習指導要領では「知識の習得」に重きを置かれてましたが、現在は「知識の探求」となっています。
さらに「知識の探求」から「知識の活用」へのつながりが見えることは新しい教育の動きです。「知識を探求する科学と知識を活用する技術」という二つのアプローチが教育現場に新しい動きをつくる第一歩になると考え、教育プログラムの開発・実施を行っています。
実施案1(風力発電をしよう!)
地球にあるエネルギーには、太陽の光、水と空気の循環のエネルギー、化石燃料なとがあります。
どのエネルギーも太陽のエネルギーを地球が受けとって生まれたものです。
化石燃料は地球にある植物が過去にため込んだエネルギーであるのに対し、水と空気の循環のエネルギーは、
いま地球上で生まれているエネルギーです。一方、人間社会では、電気のエネルギーが便利なエネルギーとして使われています。
本教育プログラムでは、発電効率という技術的アプローチ、風が出す力を調べるという科学的アプローチで、
風のエネルギーを電気のエネルギーに変換することを学びます。技術的アプローチは企業講師が担当し、
科学的アプローチは科学者が担当します。実験においては工作ができただけに終わらせず、誰もがわかる言葉で定量化し、
実験結果を考察することに重点をおきます。
1時間目(45分)
実験① ペットボトルでプロペラをつくり、風力発電装置をつくる。
企業講師のものづくりのお話
実験② 水力発電、太陽光発電など、いろいろな発電の方法を演示実験する
2時間目(45分)
実験③ 発展的な実験として、科学的アプローチと技術的アプローチの実験をおこなう。実験結果をグラフに書き定量化をおこなう。二つのアプローチの結果を考察する。