藤原 和博~リクルートのさだまさし~
杉並区立和田中元校長の藤原和博氏の講演会がアエル5階にて行われた。
最近の様々な研究会、シンポジウムと比べ、藤原氏の講演は別格だった。
格段に違ったのは「自分で言葉(概念)を創造し、定義し、位置づける」
ことを1つ1つ明確に、細かい部分まで手を抜かなかったことである。
これは現場で戦ってきた証でもあり、当事者の自意識として表れていた。
そのため、1つ1つの言葉が的を得ていて重みがあり、淡々と話す中で
いつの間にかに会場は藤原ワールドに引き込まれていく。
来場者の心をがしっと掴み、会場の笑いも発言も感心も思いのまま。
なぜそこまで、会場を引きずり込むことが出来たのか。
藤原氏がプレゼンテーションを次のように定義した。
「自分の考えを起承転結にまとめて相手に分かりやすく説明すること。
ではなく、相手の頭の中にあるものを見極め、組み上げて要素の関数系で
相手に伝えることこそがプレゼンである。」下記、図解(筆者作)。
プレゼン側がC、C、Cと言い続けても受けて側はリンクが掛からないから
イメージができない。相手がリンク掛かりそうな言語で組み上げれば良い。
言葉にすると簡単で当たり前だが、藤原氏の特筆すべきはそのバランスだ。
分かりやすさを重視したら、自分らしさが薄まり一般的なものに聞こえるし、
自分の言語を貫けば、相手には全く伝わらない。それを現場で必死に1つ1つ
積み上げてきたからこそ、いらないものはそぎ落ち、本質だけが残った。
結論。自ら言葉・概念を創造し、定義し、位置づけていくには
現場を作り続け、戦い続け、積み重ねるしかない。逆に、積み重ねれば
社会に確実に大きなインパクトを残す。それが藤原氏という1例である。
現場で戦い積み上げてきた人を初めて見れたから、目前の霧が晴れました。
てか、もうライバルだ。雲の上で届かないとは思わないし、必ず追い越す。
二番煎じと言われないよう、しっかりと自分の言語体系を定義します。
改めて、概念の定義という意味で言語の定義の大切さを痛切に感じました。