HOME > natural science Laboratory > ものづくり講座 > ものづくり講座 授業日誌 > その他 > n-1

n-1グランプリ in autumn
気球が浮く原理

文責:林 叔克 (2009年1月 8日) カテゴリ:n-1(8)

浮力と重力の関係

気球が上昇する現象は、空気に重力がはたらくことが根本的な原因である。重力は鉛直方向の下向きにしか働かないのに、気球は上向き方向に力を受けるのはなぜか?
 まず重力がはたらくことで、鉛直方向に空気の圧力差が生まれる。次に、この空気の中にある気球が受ける力を考える。気球は鉛直方向に対し上面と下面で周囲の空気から受ける圧力がことなり、この圧力差を浮力という。一方、気球内の空気に対して、重力がはたらく。気球の内部の空気を暖めると、空気は膨張し密度が低くなり、気球内の空気に働く重力の大きさが浮力より小さくなる。つまり、単位体積あたりの浮力よりも重力が小さくなり、気球は上昇する。

気球が上昇する力を
1.運動方程式
2.気体の状態方程式
によって計算し気球が上昇する力がどういったパラメータにどれほどよっているのかを計算する。

気球の運動方程式

単位面積あたりにかかる力を考える。
1.気球が周囲の空気から受ける力を計算する
2.水平方向の力はキャンセルするので、鉛直方向に、気球の上面と下面が受ける力を書く
3.気球内部の空気が受ける重力を書く

浮力と重力の釣り合いで、加速度が生まれる運動方程式になる


気体の状態方程式

温度上昇による気体の膨張をボイル・シャルルの方程式から求める。
1.室温の気体の状態を状態1とし、暖めた気体の状態を状態2とする
2.気体の状態は、温度、体積、圧力によって記述する
3.気球の内部と外部の圧力は等しいと仮定する
4.温度上昇によって変化する密度の割合をもとめる

気体の密度変化の比は、温度変化の比で与えられることがわかる。


結論

気体の状態方程式から得られた式を、気球の運動方程式に代入し、気球が上昇する力をもとめると、上昇する力は、気球の体積が大きければ、大きいほど大きく、気球内の空気と周囲の空気と温度差が大きければ、大きいほど大きいことがわかる。


第13回体験型自然科学の教室「山の教室」のページ

n-1グランプリ in autumn「気球を飛ばそう!」

かがくしゃのページ



▲このページのトップNPO法人 natural science トップ

関連記事

n-1

n-1グランプリ in autumn秋の教室~気球~ 2009.01.09 【田村 友里恵|n-1



n-1グランプリ in autumn気球の作り方 2009.01.07 【田村 友里恵|n-1

気球の開発~10.26山の教室n-1に向けて~ 2008.10.17 【八重樫 和之|n-1


n-1グランプリ in summer ヨットの原理 2008.09.02 【八重樫 和之|n-1

工作ヒコウキの実験の解説 2008.07.02 【八重樫 和之|n-1



▲このページのトップNPO法人 natural science トップ




Warning: mysqli_connect(): (28000/1045): Access denied for user 'xsvx1015071_ri'@'sv102.xserver.jp' (using password: YES) in /home/xsvx1015071/include/natural-science/include_counter-d.php on line 8
MySQL DBとの接続に失敗しました