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大人も愉しむ2「電子オルゴールを作ろう」

文責:福島 愛 (2009年2月21日) カテゴリ:基礎編(351)

見慣れぬ「新人」に興味津々の子供たち

教室のドアをあけると、すでに小学生が何人かきていた。

曜日が違うからか、今日は前回よりも人数が多い。
「こんにちは。よろしくお願いします」

やってみようさんと佐瀬先生に挨拶すると、"先輩"である子供たちが反応した。
どうやらこの見新しい大人が、先生も保護者でもないらしいことを感じ取ったらしい。

「ここで習うん?」私に興味をもった子供が声高に叫んだ。

「まだ2回目だけどね。習ってるのよ」
「僕も2回目!同じ!」
「一緒に頑張ろうね!」

促された席に着くと、向かいには"大先輩"が車を作っていた。
見るからに難しそうな作りの車を、プログラムを組んだPCにつなげている。
まだまだヒヨコにもなっていない私には何をやっているのか想像もつかない。
しかし、入口の子ども達と同様、"大先輩"の彼らも「見慣れない生徒」に興味津々である。

子どもの本音は???

「なんで習うの?こんな面倒くさいのにー」
予想外の発言だった。嫌々やっている子供もいるのか??
「面倒なの?でも、そんなん作れたら楽しそうやなぁと思ってるの」と車を指差しながら言う私に 「ふぅん」と気のない返事である。

ところが準備を進める私に
「何してるの?」「これはこっちにおいたほうがいいよ」
手際よくアドバイスまでしてくれる。

この子は楽しんでいるんだろうか?

それでは、電子オルゴールを作ってみよう

それでは本題に入ろう。

今日は電子オルゴールを作り始める。
まずは、前回と同じ、はんだづけの練習から。

前回の隣にはんだづけしていくと、前回より上達しているのがわかる。
手際がよくなっている。
見た目でもよくわかる。基盤が焦げていない!

しかも、今回は端から順につけて行ったのではなく、
敢えて周りを先につけてしまって狭い中でつける練習をしているのにもかかわらずである。

本日の作業に使うのは、
DCジャック、抵抗、スイッチ、LEDのとりあえず4つ。

まずDCジャックを取り付けた後、前回の復讐を兼ねて抵抗、LED、スイッチを使って回路をつくる。
スイッチの切り替えで、LEDの点灯が制御できればよいのだ。
「前回できたから」とタカをくくっていたら
なんとスイッチの切り替えがきかない。
スイッチをどちらに傾けてもLEDは光りっぱなし。
「どこかがおかしいんですよ」とやってみようさんに言われる。
全くその通りだと思いながら、とりあえずハンダを取り除いてみた。

何が違うんだ??あ、これだっ!
解決策が思い浮かんだように一瞬思えたが、
いざ実行しようとしたら、そのアイディアは間違いであることに気がつく。

どう考えても、最初のLEDがつきっぱなしになった回路で間違っていない。
考えられるのは、つけたハンダが大きすぎた、ということである。
3本の足(?)のうち、2つだけが繋がるようにしないといけないのに、
ハンダの固定の仕方が悪く、もう一つにも当たっていたのかもしれない。。。
「しれない」というのも、もう確認ができないのだ。
その昔、私が小学生だった頃、
「計算問題で間違えても、とりあえず消したらダメ。
どこに間違いがあるかが分かってから、そこを訂正する」ように指導されたのを思い出した。

ちょっと難しい概念登場

スイッチで制御できる回路ができたら、
基盤の右端と左端に導線をつける。
さらにDCジャックからプラス・マイナスそれぞれに導線をつないで
基盤の右端がプラス、左端がマイナスになるようにする。

これは言葉で説明されただけでは、小学生(1年生もいる!)には難しいかもしれない。
案の定、眉間にしわを寄せ、ほっぺ全面に「?」をまき散らしている子供も何人もいる。

でも、やってみようさんは気にしない。
「じゃぁ、とりあえず、やってみよう!」
「出来たら、電流を計ってみます。5V流れていることが確認できたら、出来上がりです」

子どもたちは、やってみようさんに言われた通り、
ジャックのプラスには赤の導線を、マイナスには黒の導線を
それぞれ基盤の端につないで電流計を操作する。

その瞬間子どもの顔が輝いた。
納得した表情で、基盤を眺めている。

理解すること、そして楽しむこと

子どもが「分かっていない」からといって、説明するのが良いわけではないのだ。
とりあえず手を動かして、電流が流れたことが分かった時点で
自分が何をしたのか、全てを理解したのだろう。

また、子どもの発言する「面倒くさい」を侮ってはいけない。
多分、彼らは「面倒くさい」からこそ、それだけのステップを踏んで進んでいくことに
そしてそれらを積み上げていくことで得たものに対して
面白みを感じているのだ。
今日の子ども達を見ていて改めて思った。

オルゴールの土台の一部ができた。
これから、どうやったら音が出るようになるのだろうか。
次回が楽しみである。



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