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大人も愉しむ4「電子オルゴールを作ろう」

文責:福島 愛 (2009年2月28日) カテゴリ:基礎編(351)

ロボット教室(オルゴールを作ろう)も今日で4回目。
今日はとうとう音楽を奏でる日だ。
楽器で音を出すのは、もちろん経験あるけれど、
自分でプログラムを組んで、PCから音を出すのは、どうやって出すんだ???
デジタルだったら、ドレミ以外の音も出せるのかな?
わくわくしながら、扉をあけた。

ものを作る楽しさとは

aiDSCF3078.jpg

「こんにちは。」
既に"先輩"たちは各自準備をすすめている。
「こんにちはー!」返事が返ってきた。
前回と違い、私は既にここの生徒と受け入れられているようだ。

促された席に着くと、"大先輩"が車を組み立てていた。
「ロボット教室 続けるの?」
「うん。そんなん、作りたいからねー」と"先輩"の車を指差した。
「面倒なのにー。」前回と同じことを口にする。
「普通、大人はしないでしょー」
「そうかなぁ。ま、大人がしてもいいんだよ。」と笑って答えた。
「大人がしても、いいんだよ」横から佐瀬先生のナイスフォローが入る。
「ふーん?」
大人が参加しているのがよっぽど不思議なんだろう。
納得したのか、してないのか、前回と同じ会話をする。

大人だって、作り方をしらなければ、一から学んでいくしかない。
ものづくりへの楽しさに、子どもも大人も関係ないのだ。

それでは、作業開始!

「自分で音を作れるか!?」 今日の、そしてロボット教室来て以来の最大のテーマであり、最高の期待である。

いざ!!!!

と、意気込んだら、自分でプログラムを組む前に、回路の出来をチェックしていないことに気がついた。

まず、正しくプログラムされたマイコンをつけて、音が鳴ることを確認できれば、私の作った回路は完成している。
しかし、もしここで音が鳴らなければ、そもそも回路が未完成なのだ。
回路が完成したか否かを確認しないまま、自分でプログラムしたマイコンを使ったら
もしも音が鳴らなかった場合に、マイコンに問題があるのか、回路に問題があるのか分からないから
これは重要な工程である。

というわけで、用意されたマイコンをつけてみる。
スイッチを入れて、何の音楽が流れるのか・・・な・・・?

なんと、スイッチが切れているはずなのに、音がなりつづけてしまう。
スイッチをどちらに傾けても、お構いなしに鳴り続ける。
スイッチの切り替えでLEDの点灯はきちんと切り替わるのに、音は全然なりやまない。
あれ?

しばらく自分の回路と睨めっこするが、頭では回路図がこんがらがってしまう。
やってみようさんに完成した回路を借りて、二つを照らし合わせるが、どうもよく分からない。
記憶をたどって考えると、スイッチとマイコンの回路につなげた記憶がないんだけれど、それが問題か?
やっぱり、紙に基盤の上に作った回路を描いて、回路図で考えるしかなさそうだ。
佐瀬先生に促され、基盤につくった回路をホワイトボードに書いて頭を整理する。

aiDSCF3073.jpg

あれ?
これじゃぁマイコン制御に、全くスイッチが関与していないじゃないか。やった記憶がないもん、そりゃそうか。

慌てて回路を修正すると、今度はスイッチがきちんと機能した。
自分が作ったものが、スイッチの切り替えで音が制御できるなんて、なんか嬉しい。

それでは、自分で音をつくってみよう

まずは、C言語を一から学習して、完全に自分で作れるようにするにはちょっとハードルが高いので

とりあえずは、既に出来上がったプログラムに音の部分だけ自分で作成し、
自分で思うように音を出力できるか、
がテーマだそうだ。

C言語そのものではないのか。ちょっと残念だけれど、
確かに一からでは音を鳴らせるのはいつになるか分かったものじゃないし、と納得。
やってみようさんの説明によると
C=ド、D=レ、E=ミ ・・・B=シとし
C1、C2、C3で一オクターブずつ高くなり
さらにC1(1),C1(2),C1(4)でそれぞれ八分音符、四分音符、二分音符となるように
プログラムしているらしい。

こういう風に、音を同定させるのか!
大変シンプルで、わかりやすいけど、私には思いつかないアイディアだった。

「好きな曲を作ってください」
えーと?それでは「ハッピバースディ」でも作ろうかな。

と頑張ってみるが、頭の中のメロディーをそのままプログラムへの翻訳がかなり難しい!
仕方なく、メロディーをメモ書きし、それを見ながらプログラミングする。

プログラムをマイコンに書き込み、準備万端。

向かいに座った"大先輩"も、興味津々にこちらをうかがっている。
「どうかな?」「どうかな?」
二人でドキドキしながら、スイッチを入れた。

ピーピーププー
なんとなく、面影が残っているような気がするが
全然違う。。。
「やり直しだわー」という私に
「ポニョのリズムが簡単だよ。だってこのリズムでしょ?」と手拍子を打ってくれる。
「ポニョ?ポー ポー ポー。あれ?最初の音はなんだっけ?」いろんな高さで「ポー」のチューニングをしていると
ホワイトボードに一曲分すべての音階を書いてくれた。

それを見ながら、もう一度音づくり開始!
さてやってみよう→あれ?やっぱり違う→今度はどうだ!
何度、これを繰り返しただろう。
音を出す度に、周りの注目を浴びる。
「全体的にリズムをあげたようがいいんじゃない?」
「こっちの曲の方が簡単じゃない?」
「楽譜もってきたらいいんだよ」
みんな色々アドバイスをくれる。

オルゴールを完成させて

結局、時間内に"一曲"披露することはできなかった。 うーん。これは音楽センスの問題? 昔は初めての曲でも、聞き取って譜に落していたのに、完全に過去の栄光になってしまった。

とはいえ、自分で打ち込んだ音を、自分で作った回路から出すことが出来た。
とりあえずは、これで完成。
後の曲作りを完成させるのは、また一人でやってみたらいい。


ドレミ以外の音が出せるかどうか、という問題は
これはドレミがどのようにプログラムされているのか
すなわち、C=ドとするために、どんな定義がなされているのかを理解してからである。
楽しみは先にとっておこう。

今日のメンバーの中には、次回音づくりをする子どもも交じっていた。
私が音を鳴らそうとするたびに、興味深げに近寄ってくる。
PCを覗き込んだり、いろいろ話をしてくる彼らは
私を通して、次回の自分の姿を想像しているのだろう。
次回、きっと何度もtrial&errorをしながら、真剣な顔で作業する子どもたちの姿が
目にうかんだ。
一緒に頑張っていこうね!



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