コンピュータサイエンス―基礎講座・第三回―
コンピュータサイエンス基礎講座 3/13
坂道を自転車で降りるとき、ブレーキをかけないとどうなるか...? 経験的にわかるとおり、どんどんと速くなっていく。 この、速さがどんどん速くなっていくことを加速と呼ぶ。 そして、どれほど速くなったのかは加速度として表わされる。 しかし、どんどん速くなるとは一体どういうことなのだろうか。
解答例
プログラムの解答例は以下のとおりである。
(初期値は省略)
double x; //ボールのx座標 double y; //ボールのy座標 double Vx; //ボールのx軸方向の速さ double Vy; //ボールのy軸方向の速さ double A; //加速度
x = x + Vx; y = y + Vy; Vx = Vx + A; Vy = Vy + A;
プログラムの意味
今日は、ボールがどんどん速くなるというプログラムを作成した。 今までだったら、位置を予測する式、つまり、物体の位置であるx座標を予測するために必要なのが、速さVxであった。 今回は、速さを予測する式をつくっている。速さを予測するためには加速度が必要となる。位置を予測するために速さが必要であり、速さを予測するためには加速度が必要である。 つまり、加速度がわかることで未来の位置を予測することが可能となる。 高校生は、結構すんなりとプログラムを書けていた。 高校生がそのプログラムを少しアレンジしていると、思いもよらない動きをしていた。 たった数行のプログラムなのに、非常に不思議な動きをしていて、いったい何がどうなっているのか、(高校生も自分も)考えていた。