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国際学会へ行こう!自分ストーリー その1:アリとの出会い

文責:結城 麻衣 (2009年3月19日) カテゴリ:結城 麻衣(6)

 アリの研究を始めてすでに1年以上過ぎましたが、国際学会に発表することができました。 それまでの道のりを振り返ってみようと思います。

自分が研究を始めたきっかけ

 私がこのアリの研究を始めたきっかけは、元をたどっていくと、カニになります。 アリとカニ、節足動物という点では似ているかもしれませんが、まったくもって接点が見えないと思います。 発端は、3年生の夏ごろに受けた、林さんの授業でカニの観察した事にはじまります。たまたま大学の先生の紹介で、受けた授業で、内容は『カニの足の動きを考えてみる』という題材でした。 まさか大学でこんな授業をするとは思ってもみませんでした。しかし、考えてみれば、カニは左右にしか動けないということは知っているが、それがどういうメカニズムで歩いているのかは、知りません。というか、考えたこともありませんでした。 カニを目の前にし、目で足の動きを追いますが、見れば見るほど謎が深まるばかり・・・。 結局カメラで動きを撮影して、一本ずつ足の動きを見ていくことで、どのように動いているかは、なんとなくですが、わかることができました。
この授業から、実は身の回りには、当たり前のようにあるけど、知らないことはたくさんあるということに気付きました。 生物だけでなく、自然現象や機械技術など、それがどのように成り立っているのか、何が原因で起きているのかなど、改めて考えてみるとわからない物ばかりでした。 自分が疑問に思ったことに対して、考えて、調べてみて、納得できたときの楽しさが、研究を始めるきっかけだったと思います。

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アリとの出会い

 研究というものに興味を持ち、最初はボルボックスの複合刺激の研究をしていました。ボルボックスの動きを見て、どう泳いでいるのか、2つの刺激を与えると、なぜその結果になるのかなど、田村さんと二人で研究を始めていました。
とある日、アリの研究をしてみないかと話を持ちかけられました。 正直、最初は「なんでアリ?」と思いました。アリというと、砂糖や甘いものに群がって、列をなしてせっせと巣に持ち帰っていく働き者。何百匹から何千匹という膨大な数で、巣を作っていて、一歩外に出て庭を見れば、すぐに見つかるくらい、とても身近な昆虫イメージがありました。 そういうイメージがある中、私は「列をなして」ということが、ふと不思議に思いました。 もし、人間が列を作る場合、お互いに話し合いながら列を作っていきます。より早く列を作るとなると、中心となる人物を作り、その人の指示に従うことで効率よく列を作ろうとすると思います。 アリも同様で、女王アリと働きアリがいることから、女王もしくは指導者がいて、それに従って列をなしているものだと思っていました。しかし、蓋を開けてみると、その考えは外れていました。 働きアリが1対1で情報交換を繰り返しているだけで、アリには指導者的な存在はいないそうです。
なぜ指導者がいないのに、あんなにもきれいな列ができるのか、不思議で仕方がありませんでした。
また、働きアリということで、アリの『働く』ということを考えてみると、何をしてるんだろう?という疑問も出てきました。私たち人間が『働く』というと、生計を立てるために仕事に就き働いて、お金をもらう為にというイメージがあると思います。では、アリが『働く』場合、生活するためという点では合うかもしれませんが、アリ自身の為?女王アリの為?何のために働いているのかということが、わかりませんでした。

とても身近な生物なのに、わかっていないことがたくさんあるということを知り、アリの行動について研究をしてみたいと思い始めることにしました。



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