コンピュータサイエンス―基礎講座・第7回―
コンピュータサイエンス基礎講座 4/17
トランポリンはなぜ楽しいのか
トランポリンに乗ったことのある人は少なくないだろう。
あれは、非常に楽しいものであると思う。
トランポリンの上で跳ねていると、トランス状態になる。
なぜか...?
それは、自分の動きが非日常だから。ということが理由の一つとして挙げられるだろう。
地面の上で跳ねた時よりも、より高く跳ぶことができるので、なんだか不思議な感覚になるのだ。
では、トランポリンの上ではなぜ、あんなにポヨンポヨン跳ぶことができるのか!?
と、聞くと、トランポリンには跳ねそうなものが色々ついているから。
と言われる。
跳ねそうなものとは......。
ゴムとか、バネとかのことを指すそうだ。
さて、ではなぜ、ゴムやバネがあると「跳ねそう」とおもうのだろうか。
まずは、バネの仕組みについて考えてみよう。
バネって・・・?
バネをひっぱって、はなすと、「ボヨン」とする。
この「ボヨン」という動きは、ボールの落下運動や、ボールが転がっていく様子とは全く異なるものである。
では、今まで様々なボールの動きをシミュレーションしてきたが、それらと何が違うのだろうか??
このことについて、まずはバネの動きを思い出して考えてみよう。
バネに力をかけていない状態を自然状態と呼ぶ。
バネの先にボールをつけ、それを引っ張って、放したときを想像してみる。
バネに最初、速度は無い。つまり0である。しかし、放したときに加速度が生じる。
そして、どんどんボールは速くなっていくが、自然状態よりも縮むと、どんどん遅くなっていく。
まず、ここまでで、速度は変化していることがわかる。
では、次に加速度はどうだろうか?
なんだか変わっている気がする...。しかし、どう変わっているのだろうか??
そもそも、今までは、加速度といえば、地球が物体を引っ張る力、重力であり、一定のものだった。
今回の、バネの運動の時にはいったい、加速度と呼ぶべき力とはなんであるのか?
今週のコンピュータサイエンス
今週から行っているバネの動きであるが、これは、加速度が変化するものであるということを実感するためである。
これまでのシミュレーションで、加速度が分かると物体の次の速度を予測することができ、そして、速度がわかると物体の次の位置を予測できることがわかっている。
今までは加速度は重力など、物体に加わる力が一定なものを用いてきた。
バネにかかる加速度は一定ではない。一定ではない加速度により、物体がどのような運動をするのか。
ここでは、物体に力がかかる時、それが、どのような力なのかを考えることを目的とした。
次週は、バネの力と加速度の関係を、体を通して学んでいく予定である。