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演習と実験の必要性~他大学・他分野の研究室を見て~

文責:八重樫 和之 (2009年4月30日) カテゴリ:八重樫ブログ(23)

他の研究室を見て感じたこと

生物系を見てて、弱点だと思うラインは定量化。圧倒的に実験・観察をしているようであるが定量化し客観的に何がどうだという点が抜けているように見える。 その結果として主観的な話に落ちたり、話が発散してまとまらない傾向が伺える。 「何を見たいのか?」「それをどうやってみるのか?」このあたりを吟味しないと積み上がらない。 改めて、自分は物理・工学のバックグランドの上で考えているのだということを感じた。

数学・物理アレルギー

また、違和感として物理・数学と聞いた瞬間にアレルギー反応を示す人たちを久々に見た。 確かに、中学・高校で不遇なことがあったかもしれないが、アレルギー反応を示した時点で理解することを放棄してる。 中高生の頃に数学・物理がでできたかどうかより、アレルギー反応を持ってしまったことがまずい。 ある意味定量化する手法を学ぶことを放棄しているので、そういう発想にそもそもいかない。

東北大工学部の教育

工学部であっても、数学・物理が好きかどうかはわからない。 しかし、最低限の数学物理の演習くらいはやらされる、結果として最低限できるしアレルギーも持たない。 知っていると使えるが知らないと使えることすら気づかないという危険性がある。 定量化を「現段階で曖昧でも、できることを知っている」のと「そもそもできるということを知らない」のは雲泥の差。 要は調べればできるという状態は最低限作っておくことで自力で何とかする前提ができているのだ。 このあたりは研究室に入って、誰でもそれなりにやれるのは1~3年の演習・実験等で最低限の水準までは教育されている成果なんだろう。 自分自身も演習やら実験やらをやらされてきた。 時にはだるいと感じたが、逆に一度やっておけばその後必要になったときにすぐにできて楽である。 そもそも東北大工学部のカリキュラムで、演習・実験を通して最低限は学生の質をそろえていたのだと感じた。 電気工学実験も、それ自体はつまらなかったが、逆に実験との対比でどうだったら電気回路で面白いことができるかを考えるきっかけとなる。 また、とは言え部品の基礎的な特性を一通りやったことは現段階で何かと役立つ。 例えば、なんだかんだでグラフの書き方をはじめ基礎基本を学ぶ機会であった。 実際にこういう基礎基本は本などには書いていないことが多く、というか書いてあっても誰も読まないレベルの内容であろう。

以上を踏まえ上で今後にしていきたいこと

数学物理学演習

高校の数学・物理からスタートし、大学で習う物理で使う計算をすべてやる。 やっておけば数学・物理と聞いてもアレルギーなんて出てこない。 でいて、これ自体を自主的にやっても計算オタク以外は楽しくない。 最低限度、これを身につける場は必要である。 具体的には毎週土曜に演習問題をレポートにして提出。わからない場合は事前に調べる・人に聞くなどをして解決しておく。 研究・ものづくり講座のどちらをやるにしても必須だろう。

電気工学実験

電子部品などの基礎基本を学ぶ機会は何だかんだで重要である。 ただ単に、ものづくり講座のネタを考えるためという目的の開発ではなく、基礎的な実験を積み上げるという場を作る。 その中でどうだったら面白いかを自然と試して考えるようなシステムにしていくことで、今後ものづくり講座の「島」作りの礎としていきたい。 さらに、LabVIEWのサイトライセンス持ってるn.s,としてはLabVIEWを使わない手はない。 LabVIEWを使って改めて電気工学実験のテキストを作っていくと面白いだろう。 具体的には毎週土曜日に佐瀬君と議論しつつ一つずつ実験していく。そしてレポート、つまり報告を必須にしていこうと思う。 ものづくり講座に関わる以上は必須の内容だろう。

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