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【09.05.20】今後の計画

文責:結城 麻衣 (2009年5月22日) カテゴリ:結城 麻衣(6)

今回は、今後の計画についての説明を行った。

研究の背景

昆虫は自然環境に適応し、さまざまな生活体系を構築してきた。その中でも、社会性昆虫と呼ばれる虫たちは、複数個体で巣を形成して、それぞれ役割を持って生活している。アリも社会性昆虫の1種で、多くて数万匹という個体で巣を形成し生活している。アリはフェロモンや触覚の接触で何らかの情報を交換を行っている。フェロモンの場合、各コロニーによってフェロモンの化学物質の量が微妙に違い、アリたちはその微妙な違いを読み取り、仲間か敵かを判断している。フェロモンは仲間の判別だけでなく、自分の巣までの道のりや、餌場までの道のりを知るために使われている。アリが列になって歩いているのは、フェロモンによるものだ。見た目は同じアリでも、フェロモンのにおいが違うと、すぐさま攻撃態勢に入り、喧嘩になることが多々ある。このことから、アリの仲間意識がとても強いように感じられる。

研究の目的

生物は、それぞれの生活の場を確保するために、ほかの個体や集団の侵入を許さないテリトリー(縄張り)を持っているものが多い。アリも縄張り意識が強い個体としてあげられ、他の巣のアリが侵入しようとすると、攻撃的になることがわかっている。 最近の生物での研究では、主にフェロモンなどの化学物質の解明が主流となっている。アリの場合、フェロモンをつかうことで、巣の周辺の縄張りを張っているように考えられる。だが、フェロモンは目に見えないので、私たちが見てもフェロモンがどこにあるのかはわからない。機械を使ってフェロモンがどこに分布しているか計るのも不可能ではないだろうが、簡単なことではない。 では、アリの行動から、アリのテリトリーがどうなっているか見ることができないだろうか。 本研究では、同じ巣のアリ同士と、別々の巣のアリ同士を同じ空間に置き、接触や軌跡などを見て、アリ同士のテリトリーの関係性を見ていく。

手法

  1. 1.半径30cmのアクリルボールに、違うコロニーのアリを半球の中に放ち、真上からアリの動きを撮影。
  2. 2.撮影した動画を画像処理にかけ、各時間ごとの座標を抽出する。
  3. 3.座標を使って軌跡を描写を行う。
yuki090520_01.PNG

今後の計画

1.アリの観察①(終了)
閉鎖空間にアリを放ち、動きを観察する。餌を置いた時など思ったことを試して観察する。

2.アリの観察②(終了)
①と同様に閉鎖空間にアリを放つが、別コロニーのアリを複数匹入れた時のアリ同士の行動を観察してみる。

3.アリの観察③(終了)
顕微鏡を使って、アリの構造を観察してみる。

4.LabVIEW基礎の勉強
画像抽出にLabVIEWを使う為、使い方を勉強する。
・基本操作、関数の説明など。
・足し算、引き算、掛け算などの初歩的なところ。
・Forループを使い、XY座標に書き出す。
・配列の使い方。
・ファイル書き出し。

5.画像処理プログラムの作成
画像処理をするプログラムを作成する。手順は以下の通り
・RGBとは(説明)
・画像にマスクをかける(説明)
・画像のコントラスト(説明)
・二値化(説明)
・座標抽出(説明)
・aviファイル読み込み関数(説明)
・座標並び替え(プログラミング作成)

6.実験
アリに色をつけて、実験を行う。撮影中はすることがないので、プログラム作成と同時進行でやるのが良いと思われる。

7.結果、考察。
座標を描写し、軌跡を見てみる。
結果から、同コロニー同士のアリの軌跡と、別コロニー同士のアリの軌跡を比較する。


実験をじつつ、プログラミングの勉強を行っていく。
また、7月4日、5日に行われる、サイエンスデイでの発表を目指して研究をしていく。



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