ブラックボックス開閉理論
YAHAmethodを授業として行う際、最もYAHAmethodが力を発揮できるようなカリキュラムを作ってきた。 そのカリキュラムが現行のものづくり講座であるが、根本となる「ブラックボックス開閉理論」という考え方を定義する。
- ①全体像の提示、組み立て、要素の完成形を体験する(ものづくり講座体験編)
- ②各要素を分割して学ぶ(ものづくり講座基礎編)
- ③要素同士のつながりを学ぶ(ものづくり講座マイコンプログラミング編)
- ④要素を構築する (ものづくり講座実践編)
これは数多くのものづくり講座中の失敗、そこからの議論の果てに考えついた理論である。 生徒に教える際、いくらYAHAmethodを用いても失敗してきた。カリキュラム的な要因として要素の出しすぎである。 物事をごまかさずに教えようと考え、最初の内はいきなりブラックボックスをすべて開けて教えていた。 しかし、そうすると生徒が「何を学んでいるのかわからなくなる」という問題が生じる。 どこが問題なのかを切り分けるだけで時間が過ぎてしまう。 しかし、いきなり細部から教えていてもモチベーションは上がらない。 それらの問題を考慮すると
- ①ブラックボックス化しつつ全体像を学び何ができるかを知る
- →デジタルオルゴールやデジタル電光掲示板製作によるミニマムワンセット
- ②ブラックボックスを一つずつ開ける。要素を限定して学ぶ
- →回路図の読み方、部品の仕組み、タイピング、プログラミング
- ③要素のつながりを学ぶ
- →マイコンプログラミングによるハードウェアとソフトウェアのつながりの学習
- ④要素を構築する
- →学んだ知識を総動員し自走ロボット製作
という流れとなる。