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RCローパスフィルタの設計

文責:佐瀬 一弥 (2010年12月 9日) カテゴリ:佐瀬日記(33)

RCローパスフィルタの特性と設計の方針のメモ。

RCローパスフィルタの特性


RCローパスフィルタの構成

上図にRCローパスフィルタの構成を示す。ローパスフィルタとは信号の低周波成分を 通過させ、高周波成分を遮断する回路である。RCローパスフィルタは 抵抗とコンデンサだけで構成される もっとも単純なローパスフィルタである。
入力信号の周波数がωのとき、出力信号は次式で表すことができる。


したがって、RCローパスフィルタの伝達関数は、


信号のゲインは、伝達関数の絶対値を取ることにより、


振動数f=ω/2πと書き換えると、


となる。
ゲインが1/2となる周波数、カットオフ周波数は、


となる。

ローパスフィルタの設計

デジタル電気信号の高周波成分を遮断して音を圧電スピーカーから出力することを考える。 人間の可聴域よりも高周波な成分を遮断したい。 今回はピアノの音域をカバーできるような回路パラメータを決めてゲイン線図を描いてみた。 遮断周波数を5kHzと設定し、上記のカットオフ周波数の式からR,Cの値を決定する。 Cに手元にある0.1uFのセラミックコンデンサを用いるとして、Rを決定すると551Ωとなる。 手元にある抵抗の中で551Ωに近い抵抗470Ωを採用したとすると、 カットオフ周波数は5.8kHzとなる。


RCローパスフィルタ(R=470Ω,C=0.1uF)のゲイン線図

ゲイン線図からピアノの音域内でも信号が減衰し始めてしまうので、 実際に回路に実装するのはもっと高い周波数で遮断するように設計したほうがよいかもしれない。



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