夏休み科学実験工作教室
「LEDライトと扇風機を作ってみよう! (2時間×4回)」の報告
夏休み科学実験工作教室「LEDライトと扇風機を作ってみよう! (2時間×4回)」では、小学校高学年の生徒を対象に、電流の「向き」と「大きさ」を理解してもらうことを目的として行いました。2時間×4日間で、LEDライトと扇風機を完成させる のが目標です。
1日目 電子工作の基礎をかためる(半田づけの基本、LEDの点灯)
1日目は半田づけの練習から始め、LEDの点灯回路を製作し抵抗について学びます。すべての電子工作の基本である半田づけの技術を学び、次にLEDを光らせる回路に取り組みました。実は受講生が作ったLED回路にある抵抗は、全部違う値のものを用意していました。見比べてみると全く明るさが違います。全員でLEDの明るさの順位付けをしたあと、その順位と抵抗の値との関係を考えてもらいました。
2日目 電気の流れを考える(回路図について学ぶ)
2日目は、電気の流れを考える上で重要となる回路図を理解し、電流の流れを切り替えるはたらきをするスイッチについて学びます。受講生は、回路図の読み方を学び、1日目につくった回路と、それの回路図をつきあわせて電流の流れる経路を考えました。さらに、スイッチでLEDに流れる電流を切り替える回路をつくりました。回路図が複雑になるにつれ、回路における電流の流れを理解できなくなる受講生もいました。
3日目 電流の大きさを考えてつくる(LEDライトの製作)
3日目は、1日目に考えたLEDと抵抗の関係をもとに、受講生が自分の作りたいライトに合わせて選んだ抵抗を使って白色LEDライトをつくります。受講生は、課題となるLEDライトの回路図から自分のライトの回路を配線し、半田づけしました。2日目に扱ったスイッチの知識を生かしてON-OFFスイッチを取り付けた受講生や、スイッチを使って抵抗の値を切り替えることで「明・暗」の二つのモードを設けたLEDライトを完成させた受講生もいました。
4日目 電流の大きさを考えてつくる②(扇風機の製作)
4日目は、モーターに加え、これまでに扱ってきた抵抗とスイッチを用いて風量の「強・弱」モードがある扇風機を製作します。まずはモーターに電流を流す向きを変えると回転の向きが変わることを確認し、次に抵抗をつなぐことでモーターが減速することを確認しました。全員が扇風機を完成させたあと、これまでに得た知識を活用して受講生は回転速度を自分の好みに調整することができました。
今回の講座では、先に掲げた目的に加え、受講生には「自分の作りたいもの」をつくるためには何が必要なのか?を考え試行錯誤するという過程を通じ、ものづくりの面白さにふれてもらうことができたと思います。