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【物理シミュレーションに挑戦!】古典力学
斜面を転がる剛体球運動の計算アルゴリズム12:接触中の剛体球に衝突した場合(回転なし)

文責:遠藤 理平 (2016年9月24日) カテゴリ:仮想物理実験室(325)計算物理学(165)

本項は古典力学の様々な系の物理現象を解析的に扱うのではなく、数値計算による物理シミュレーションを実行するために必要な計算アルゴリズムを示すことを目的とします。 様々な初期条件に対する物理シミュレーションを実現するために、最も汎用的な直交座標系を用います。
斜面を転がる剛体球運動の計算アルゴリズム1:摩擦力無しの場合
斜面を転がる剛体球運動の計算アルゴリズム2:摩擦力無しの場合の例(曲面上の運動)
斜面を転がる剛体球運動の計算アルゴリズム3:静止摩擦力のみの場合
斜面を転がる剛体球運動の計算アルゴリズム4:静止摩擦力のみの場合の例(曲面上の運動)
斜面を転がる剛体球運動の計算アルゴリズム5:滑りながら転がる剛体球
斜面を転がる剛体球運動の計算アルゴリズム6:滑りながら転がる剛体球(曲面上の運動)
斜面を転がる剛体球運動の計算アルゴリズム7:空気抵抗力と転がり摩擦抵抗力
斜面を転がる剛体球運動の計算アルゴリズム8:斜面との衝突する剛体球(回転なし)
斜面を転がる剛体球運動の計算アルゴリズム9:斜面との衝突する剛体球(回転あり)
斜面を転がる剛体球運動の計算アルゴリズム10:剛体球同士の衝突(回転なし)
斜面を転がる剛体球運動の計算アルゴリズム11:複数剛体球の同時衝突(回転なし)
斜面を転がる剛体球運動の計算アルゴリズム12:接触中の剛体球に衝突した場合(回転なし)
斜面を転がる剛体球運動の計算アルゴリズム13:剛体球同士の衝突(回転あり)
斜面を転がる剛体球運動の計算アルゴリズム14:固定された剛体球に衝突した場合(回転あり)
斜面を転がる剛体球運動の計算アルゴリズム15:力学的エネルギー保存則を満たした斜面との衝突(回転あり)
斜面を転がる剛体球運動の計算アルゴリズム16:力学的エネルギー保存則を満たした剛体球同士の衝突(回転あり)

前項では、運動する剛体球同士が衝突した際に生じる衝突力を示しました。 本項では、下図のように衝突対象の剛体球が平面に接触している場合に、剛体球に加わる垂直抗力を示します。

図からも明らかなとおり、面に接触した剛体球は衝突力に応じた垂直抗力が発生すると考えられます。 この垂直抗力は

\mathbf{S}_{\rm coll} = - (\mathbf{F}_{21} \cdot\hat{\mathbf{n}})\,\hat{\mathbf{n}}

と表すことができ、これが両剛体球に加えられます。

剛体球同士の衝突シミュレーション1

次のグラフィックスは、衝突力に対する垂直抗力を考慮して剛体球同士を衝突させたシミュレーションです。衝突時に剛体同士の回転は考慮していません。

剛体球同士の衝突シミュレーション2

曲面の場合も問題ないようです。



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